貨物交通システム | ||
ドアツードアの利用者の視点に立ち、安全性・利便性・快適性・迅速性・効率性の向上を求めて 空間と時間の懸隔をつなぐ交通と流通の原点に立ち返って ・陸海空のモード横断的・モード統合的・モード選択的に、一層インターモーダルに、 ・貨物・輸送容器・輸送手段の物品階層を総合的に、一層インクリューシブに ・情報通信手段を活用して有効かつ効率的な仕組みを、一層インテリジェントに 再構築する視点を |
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グローバル輸送ネットワークの再編動向 | ||
貿易概況 | ||
貿易量を重量ベースでみると原油が多く価格ベースでみると機械製品が多い ![]() |
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全製品の貿易量は、欧州・アジア・北米の三極が依然として中心的。原油の中東・アジア軸も大きい。![]() |
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工業製品だけでみると、欧州・アジア・北米の三極間流動が一層明確である。 ちなみに日本企業の物流は、日本の輸出入よりも、中国・東南アジアと欧州・北米間を含めて外・外で急速に拡大している。 日本の物流事業者の輸送ノウハウも日本の輸出入だけでなく、グローバルな市場対応が不可欠になっている。 ![]() |
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輸送経路 | ||
輸送網を海運でみると、アジアの港湾取扱量が圧倒的に高く、高密度に連携している。 アジア域内の輸送網は時間・費用ともに、欧州・北米ルートよりも極端に短い距離帯にある。 ドアツードアの所要時間は空港・港湾間の輸送時間だけでなく、 空港・港湾等での荷扱い・通関時間や輸送頻度によって大幅に変化する。 こういった輸送市場では、あらゆる輸送手段や輸送ルートが代替的・競争的性格を強めている。 ![]() shipmap.org ![]() |
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アジアと欧州・北米間の輸送網をみると、北極海も陸路も含めて海運以外の代替的なルートが構築されつつある。 ![]() |
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アジアと欧州・北米間の陸送輸送網 シベリア鉄道だけでなく中国鉄道軸も加わった。 代替的かつ多様なルートが構築されつつある。 こういった市場では、費用・時間・品質の比較検討を定期的に行う必要がある。 ![]() |
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アジアハイウエイの道路網整備も促進されている。 アジアハイウエイは、 ・内陸国の経済開発 ・アジア域内市場、中国内陸市場等の新しい成長市場への輸送 にとって重要な役割を果たすことが期待されている。 ![]() |
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アジアの鉄道網 中国ルートに加え、インドシナ半島での再整備の動きも加わり、ネットワークが充実してきている。 ![]() |
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米国の輸送網 | ||
米国内の全輸送機関の輸送量分布 道路網に加えて、河川輸送と鉄道輸送の役割が大きい。 ![]() |
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米国内の鉄道輸送量 西海岸の二大港湾とシカゴハブとの幹線輸送ルートがある。 ![]() |
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パナマルートの再編 パナマ運河の拡張工事に伴い、米国大陸横断輸送網と太平洋ルート、大西洋ルートの大幅な再編が予測されている。 ![]() |
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パナマ運河の拡張工事 船舶の大型化も進められている。 大型コンテナ船の就航は、既存の各国港湾荷役にも大きな影響を与えることが予想されている。 米国陸送網との分担関係も含めて、輸送機関、輸送ルート間の競争の激化とサービスの高度化が進展すると見込まれる。 ![]() |
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パナマ運河拡張工事 単なる新規ルートの整備だけでなく関連する出入り部の浚渫も含めた総合的プロジェクトである。 (下図は、カリブ海が上に、太平洋が下になっている) ![]() |
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東南アジアの輸送網 | ||
東南アジアの輸送網も着実に整備が進められている。今後は制度運用面の改善が注目される。 ミャンマーへの企業進出も含めて ・中国との連携 ・インドシナ半島諸国間の連携 ・シンガポールハブの今後の動向等、 生産・流通拠点の再編にあたっては、港湾・空港等の整備と共にその内陸道路輸送条件の変化に注目しておく必要がある。 ![]() |
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東南アジアの道路網の整備状況を比較すると、着実に改善されてきている。 今後は、国境通関や積み替えの改善等の輸送条件の改善に注目する必要がある。 ![]() |