トラック事業におけるICTの役割
◎厳しい経営環境への対応
<事業環境・経営環境の急速な変化>
物流事業を取り巻く環境は、かつてないほど厳しい状況を迎えています。
荷主企業では、グローバル化の進展、コンプラアンス強化の要請、企業会計制度の変更、環境・安全問題への対応、食の安全・安心からリサイクルまで、激変する企業環境の変化に対応すべく統廃合や再編成が進められており、物流サービスの外部化も進展し物流事業にとっての市場構造が大幅に変化しようとしています。
同様に改正省エネ法の報告資料の作成や運輸安全マネジメントへの対応、駐停車禁止への対応も含めて、トラック運送事業をめぐる法令遵守の要請も一層厳しくなっています。急速に変化する経営環境に柔軟に対応し、生産性を高め、喫緊の課題を克服しつつ経営の強化を図ることが、全ての物流事業者に求められています。
◎輸送需要低迷下の経営戦略
○自家用貨物分野や個人向けサービスといった新規荷主の開拓
輸送効率の低い自家用貨物の営業用への転換によって環境保全を図ることができます。
顧客開拓にあたっては、荷主企業による物流事業の包括外部委託ニーズ(3PL)や国際物流への対応、保冷輸送ニーズをはじめ、長寿化社会に対応した健康・医療・住宅産業分野への展開、食の安全・安心に関わるトレーサビリティニーズ、荷主企業の環境経営ニーズへの対応、リサイクル等の循環型社会形成、外資系流通業への対応等の新たな荷主ニーズに対応するために、ICT(Information and Communication Technologies:インターネット等の情報通信技術)ノウハウが不可欠です。
○生産性の向上=売上高/(人数×時間) 
輸送効率は、まだ改善できます。
生産性向上のためには、実働率・実車率・積載率、そして車両回転率を向上させ、労働時間当たりの売上額を高めることが不可欠です。
これらの輸送効率向上によって、運転者の時間当たりの生産性を向上させ法定労働時間である週40時間制や週休2日制等の労働環境改善に対応するとともに、地球環境問題にも対応しつつ、全体としての輸送コスト軽減にも貢献できます。

←前に戻る
←トップ画面に戻る